消えたローカル線・・・妻線 (復活の夢は叶わず、第1次特定地方交通線に指定)


妻線は、昭和59年12月1日、第1次特定地方交通線として廃止された、路線であり。
赤字83線当時にも廃止路線としてリストアップされた路線でした。
元々県営鉄道とした経緯も有り、鉄道に関する思い入れは強く、廃止後も復活の可能性があるとして、全区間線路を残すとしていました。

当時のニュース映像がyoutubeにアップされていましたので、共有させていただきます。



妻線の概略

1913年(大正2年)12月15日 宮崎県営鉄道【開業】宮崎 ~ 福島町間
1914年(大正3年) 4月26日 宮崎県営鉄道【延伸開業】福島町~ 佐土原間
         6月 1日 宮崎県営鉄道【延伸開業】佐土原~ 妻間
1917年(大正6年) 9月21日 宮崎県営鉄道【国有化】宮崎~妻を妻軽便線とする
1920年(大正9年) 9月11日 宮崎本線 広瀬(2代)~高鍋間開業にともない、宮崎 ~広瀬間を宮崎本線に編入し妻軽便線を広瀬(2代)~ 妻間とする
1922年(大正11年) 8月20日 妻~ 杉安間【延伸開業】妻軽便線全通
         9月 2日 妻線に改称
1944年(昭和19年) 12月1日 妻 ~杉安間を休止
1947年(昭和22年) 3月20日 妻 ~杉安間を営業再開
1972年(昭和47年)3月14日 蒸気機関車の運転最終日
         3月15日 全線 (19.3km) の貨物営業を廃止
1981年(昭和56年) 9月18日 第1次特定地方交通線として廃止承認
 1982年(昭和57年) 7月20日 妻線の特定地方交通線対策協議会第1回会議開催
 1984年(昭和59年) 3月30日 妻線の廃止を承認、転換案等を検討
          5月28日 妻線 バス路線への転換を決定
12月1日 全線 (19.3km) を廃止し、バス路線へ転換

妻線.PNG

鉄道歴史地図から引用

妻線と言えば、戦争中に妻 ~杉安間が休止に追い込まれていることからも判るように、閑散路線であったことが窺えます。
そこで、探してみますと面白い記事を見つけました。
国鉄の部内誌、国鉄線昭和59年(1984)の国鉄線という雑誌の4月号で、転換進む地方交通線という座談会が開催されており、その中で、鹿児島鉄道管理局地方交通線部長の中園氏という方が、妻線に関する話として、「元々妻線は、宮崎県営鉄道として開業したものであり、国鉄の基準で廃止されては困る」と言う意見が有ったとして、下記のような発言がなされていますので、引用してみたいと思います。

私どもの抱える妻線についても、宮崎県営鉄道として開業した沿革があり、「これは我々がつくった線路であり、国鉄が勝手につくった尺度で廃止するのはおかしい」、「赤字といわれでも、これはできたときから赤字じゃないか。消防署や保健所だって赤字でもやっている」という地元の前段論議を乗り越えて、地方交通線対策の総論部分を理解してもらうのは大変なことです。


この辺は、ローカル線というあり方をどのように考えるかという点では一つの面白い視点と言えるかもしれません、消防署や保健所も赤字で・・・鉄道をユニバーサルサービスとして捉えればそのように見做せますが、路線バスやオンデマンド交通も広義にはユニバサールサービスとも言得るので、難しいところではあります。

また、元々赤字だったじゃないかと言うことに関しては、妻線にはユニークな気動車?貨車が配属されたことをご存じの方も多いのではないでしょうか。
それは、キワ90形と呼ばれる気動車でした。
この気動車試作として、昭和35年に二両製造され、妻線で試用されされましたが、エンジンが当時の標準気動車エンジンのDMH17系エンジンであり、貨車として7tの積載量がある有蓋車ですが。180PSでは、貨車二両ほどを牽引するのがやっとであり、実用性は殆ど皆無だったそうです。
貨車を気動車にすれば、合理化が図れるとしたのですが、気動車貨車の貨物を貨車に積み替える必要があり合理化には程遠いことから結果的に殆ど使われることなく、1号は、昭和46年には廃車になったそうです。なお、2号は架線延伸車に改造されて千葉局の電化に活躍したそうですが、こちらも電化完成後は留置され、昭和62年に廃車されているそうです。

画像:100年の国鉄車両から引用

キワ90形気動車

参考:なんとも珍妙な気動車貨車、キワ90

余談ですが、SLは、山口線で運転されていますが、実はこの運転線区を検討する際、北海道の勇網線、南九州の妻線も山口線と共に候補に挙がったそうです。最終的に、利用しやすさなどを考慮して山口線に決定したのはご存じのとおりです。

下記画像は、その当時の国鉄線昭和54年9月号の記事からをキャプチャーしたもの

SL復活.PNG
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